遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

あそぶ

大人のための書店、代官山の蔦屋書店

おとなのTSUTAYA」が、コンセプト。代官山駅から気持ちのいい通りを歩いて10分弱、ちょっと美術館のような外観の蔦屋書店に行ってきた。白い壁面はT字型の凹凸でクールな印象だけれど、店内は床も本棚も、低めの平台も木目で、落ち着いた雰囲気。
丸の内、丸善の松岡正剛さんの「松丸本舗」ほどの特殊な棚割ではないけれど、好きなテーマではまれば、本屋好きには時間を忘れさせる魅力はある。雑誌は都内最大級らしいし、DVDフロアは、「ない映画はない」って、ほんとかな?
代官山 蔦屋書店
丸善 「松丸本舗」

WEBサイトによると、大人のための文化の牙城、人生を深く愉しむ、文化と生活をもっと楽しむアイテムが、つまっています、だそうだ。
CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)の社長の増田宗昭氏の新聞でのインタビューによると、「時間と金はあっても、使い方を知らない団塊世代に『こういうふうにかっこよく生きようぜ』と提案したい」とおっしゃっている。

昨年(2011年)12月オープン以来、好調らしい。そりゃあれだけあちこちに取り上げられたら、宣伝効果もすごいだろう。わたしは平日の午後早い時間に出かけたが、そんなに大人はいなかった。若い人たちと業界関係者らしき人はいっぱいいた。

人口構成上、数が多い、ということはありがたいことだ。日本では、唯一の成長マーケットなんだから、シニアの快適とは、シニアのライフスタイルとは、と、財布を狙われているとはいえ、企業は真剣だ。

ただ、シニアといっても、みんな時間と金があるわけじゃない、とか、年寄りは早起きとは限らない、とか攻略は一様にはいかない、とか言われても驚く。一様のわけがない。
シニア市場のときだけプロのマーケタがそんなにナイーブになるのはどうしてだろう。

蔦屋書店はとにかく、かっこよく生きたいシニアを狙っている。文化とか知性・教養とか、芸術とかにかっこよさを求める人たちだ。
この書店には、旅行とか料理とかテーマごとに客の相談にのってくれる「コンシェルジュ」がいる、30人も! そしてペットのお散歩の途中に立ち寄った人には、ケージを無料で貸し出す。

とてもいい書店ですよ。でも、代官山に住んでないし、ペットもいないし。わたしも業界関係者、だし。

つぎは、シニアマーケティングでは有名な、大田区の「ダイシン百貨店」に行こうかな。なんといっても、漬物の品揃えは圧倒的らしい。

紺野久子
ホームへ戻る