遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

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ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

たべる

敬老の日にオープンした洋食レストラン

シニアは洋食好き! これは最近読んだ本『オヤノタメ商品ヒットの法則』(今井啓子+SUDI著 集英社)の中の見出しから。
「家庭では健康に留意し和食を心がけていても、外では洋食を食べたいというシニアは意外に多い」そうだ。

そういえば知人の団塊世代男性の話。「外食する際、僕はプロの割烹料理などが食べたいと思うが、妻は『和食は家で食べられるから』と洋食を希望する。家の和食と割烹はぜんぜん違うと言いたいけど・・・」と苦笑していた。シニアと言うにはかなり年上の、80代の母にも聞いたことがある。「外食するなら、和・洋・中、何が一番いい?」。母は即座に「そら、洋食やな」と答えた。
私が子供のころ、来客があると、なじみの洋食屋からエビフライなどの出前を取っていた覚えがある。もちろん特別の日には、家族でこの洋食屋に出かけた。当時にしてはハイカラな“コキーユ”(貝殻型の器に詰めたグラタン)などの言葉を覚えたのも、このお店だった。
昭和の家庭では、ハレの日のごちそう、外で食べるごちそうは洋食、と刷り込まれているのだと思う。

◆シニアをターゲットに謳ったレストラン

そんなシニアを改めてターゲットにしたお店が、この本で紹介されていた。
大阪はミナミで名を知られた『洋食Katsui』は、私の鼓仲間のマダム達もご贔屓のお店。シニアはもちろん、幅広い年代に親しまれる『洋食Katsui』が、シニアを明確にターゲットにした『洋食勝井御堂筋ロッヂ』をオープンしたのは2011年。それも敬老の日だったという。
HPにはこんなメッセージがある。「45歳以上の人々をターゲットにするFM局が大阪に開局するようなこの時代に我々もシニア世代に洋食という食べ物を通しメッセージを送りたいと思います」

▲御堂筋に面したビルの地下にある『洋食勝井御堂筋ロッヂ』

そんなこととは露知らず、時たま休日のランチに訪れていた私だった。
ハンバーグ、エビフライ、ステーキといったお馴染みの洋食が選べるお昼の一番人気は、『洋食弁当』。コールドビーフ、ハンバーグ、エビフライ、カニクリームコロッケが一度に味わえ、満足度が高い(トップページの写真 HPより)。
最近訪れた際、いただいたのは『しゃぶしゃぶのサラダ仕立て』。調子が良くなかったので、洋食洋食したメニューではなく、「あっさりしたものを」と聞いた際の、おすすめメニューだった。「これなら量も加減できる」とのことで、少な目でお願いした。こういう相談も気軽にできる。ちなみに食事後、店長が「量はいかがでした?」と、きめ細やかな心配りを見せてくれた。
ランチセットには、ごはん、みそ汁、香の物がつき、お箸で食べるやさしい洋食スタイル。もちろんメニューによってはスープとパンも選べる。

▲あまり洋食っぽくないあっさりメニューも。量を控えめにお願いした『しゃぶしゃぶのサラダ仕立て』。サラダは緑黄色や根菜と野菜が9種も。

隣のテーブルは女性の二人客(シニア層でした)。オーダーは『小皿洋食ランチコース』。オードブルからデザートまで12種類の小皿料理を楽しめる、これも洋食勝井の人気メニューだ。最初に料理を確認し、好き嫌いのあるメニューについては、お店は快く変更を提案していた。
やさしさ、ゆとりがシニアを心地よくさせるのだろう。
HPには、こんな記載もあった。「『御堂筋ロッヂ』におきましてはゆっくりと落ち着いた時間の中でお食事をしていただきたいという思いのもと、小学生未満のお子様のご入店をお断りしております。小さいお子様とのお食事は本店『洋食Katsui』をご利用ください」
そんな『御堂筋ロッヂ』のランチタイムには、落ち着いた大人の時間が流れていた。

▲木をふんだんに使った店内。高い仕切りが落ち着ける雰囲気。ところどころにクッションが置いてあるのも和める。

洋食勝井御堂筋ロッヂ
http://midosuji-lodge.sakura.ne.jp/
洋食Katsui
http://www.99katsui.sakura.ne.jp/
※御堂筋ロッヂの1周年を記念して、9月18日(火)~9月30日(日)の2週間、上記両店にて毎日一品、人気メニューがバーゲン価格になるそうです!

安里道行
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