遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

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ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
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たべる

美味しいコーヒーを楽しむために! 5種の抽出方法を比較しました【後篇】

コーヒーの5つの抽出方法をご紹介した前篇に引き続き、後篇では実際に飲み比べてみます。比較にあたって協力していただいたのは、大阪は北区西天満にあるELK COFFEE(エルク コーヒー)さん。企画趣旨をお伝えした上でマスター(以下:ELK)に粉量や温度など可能な限りフラットになるよう調整していただき、以下の4人で飲み比べてみました。

K: コーヒーはあんまり飲まない。ちょっと苦手かも。

M: コーヒーは好き。普段はペーパードリップで。

N: コーヒー大好き。普段はネルを愛用。

F: コーヒーは好き。普段はサイフォンで淹れている。

 

■ペーパードリップ(ハリオの円錐式を使用)とネルドリップ

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粉量:23g メッシュ:中細挽 

湯温:82℃(ペーパー)、80℃(ネル)

ELK:まずは基本となるドリップ方法の2種を。ペーパーとネルでは抽出の速さが変わるのと、材質や目の粗さによってコーヒーオイルの抽出量が違ってきます。ペーパーはオイルがあまり出ないのですっきりと淹れられます。一方で、ネルはオイルがたくさん抽出されるので、しっかりとしたコーヒーになります。

K:どちらも嫌味がなくて美味しいけど、ペーパーの方が香りが強く「コーヒーっぽさ」を感じました。ネルも美味しいけど私はすっきりとしたペーパーの方が好みかな。

F:うん、確かにペーパーの方がスムースな味ですね。ネルはしっかりした味だけど、バランスはペーパーの方が好みです。

N:僕はペーパーも好きだけど、コーヒーオイルの甘みも楽しめるネルの方が好きですね。

M:私は普段からペーパーに慣れてるので、ペーパーの方がしっくりきます。ネルはちょっと重い気が。

ELK:ネルはコーヒーの味を100%引き出してくれるとも言われてますが、人によってはオイルを重く感じたりもされますね。好き嫌いや体調によって好みが分かれてくるかと思います。ちなみに、今回はペーパードリップを基準にして他の4種の粉量やメッシュなどの条件を調整しています。やはり基本となるのはペーパーなので。

 

■サイフォン

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粉量:23g メッシュ:中細挽(よりも若干細め) 

湯温:95~100℃(器具の特徴に依存)

ELK:豆と湯が触れている時間がペーパーやネルに比べると長いので、濃くなるイメージがあります。でも、高温で抽出するので意外とすっきりとした味になります。

K:確かに、色がとても濃いですね。

F:でも味はすっきりとしていて、たくさん飲めそうな感じ。美味いですね。

M:見た目や作業の工程も本格的で格好いいですね。面白い。でも、私はペーパーより重く感じました。

N:好きですけど、ネルの方が香りが立ちますね。同じしっかりしたコーヒーならネルを選びますね。

 

■エアロプレス

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粉量:20g メッシュ:中細挽 湯温:84℃

ELK:最近出てきた抽出方法です。圧をかけるから短時間でサッと淹れられて、洗浄などの手入れも簡単。手軽さでは断トツかと。味もキレがあって、個人的には好きですね。今回はクセのないペーパー製のフィルターを使用しています。

K:すごく香りが良いですね。でもちょっと濃い気がします。

N:圧をかける分、しっかりした味になりますよね。僕には少し軽すぎるけど、思っていたよりも美味しいです。金属フィルターとかを使ってもう少しオイルを出して飲んでみたい。

M:見た目は全然風情がないですね(笑)。でもすっきりしていて私は好きかも。

F:濃いけど嫌味がなくてクリアな味ですね。これは僕も好きです。

 

■フレンチプレス

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粉量:23g メッシュ:やや粗挽き 湯温:84℃

ELK:一番長く湯が豆と接しますし、フィルターも通さないのでコーヒーの豆の個性がモロに引き出されます。オイルもたっぷりと出ますから、好き嫌いがはっきりと分かれるのじゃないでしょうか。

K:色が全然違いますね!チョコレートみたい。

M:表面にオイルが浮いてる…。でも意外と味はあっさりしていますね。苦味も控えめな気がします。

N:僕はオイルの甘味がしっかりと味わえるからネルに次いで好きな淹れ方です。豆が悪かったらめちゃくちゃ不味いコーヒーになるから、新鮮な豆を使うという前提ですけど。

F:うげっ!僕はこれが一番好きじゃない…!

 

■総評

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K:暖かい状態で一番だと思ったのはペーパードリップですね。あと、サイフォンは後味もよくて美味しく飲めました。トータルではサイフォンが一番良かったかも。他は濃かったり、くどかったりで苦手でした。

M:普段から飲みなれているペーパーに似てたからか、エアロプレスが一番美味しく感じました。他はちょっと濃すぎでした。ただ、フレンチプレスはドロッとしている割には軽く感じましたね。

N:僕は普段使いしているネルがコーヒーらしくて一番良かったです。エアロプレスは手軽な割に味が良くて驚きました。金属フィルターとかもぜひ試してみたい。どの抽出方法からもそれぞれの良いところを楽しめたので、あんまりコレは苦手とかはなかったですね。

F:ペーパーが一番バランスが良いように感じました。その次にエアロプレス。クリアな味わいで美味しかったです。比べてみると普段から飲み慣れているサイフォンはあっさりしていました。フレンチプレスは薄い割にすごく個性的で苦手でしたね。

 

と、それぞれで好みが分かれる結果に。ペーパードリップは皆から安定の評価、またエアロプレスも比較的好評でした。逆にフレンチプレスは濃すぎる、個性的すぎるなどイマイチの評価でした。今回はELK COFFEEさんでも使用されている、二三味コーヒーさん(富山のロースター)の中深煎り(フレンチロースト)のブレンド豆を使用しましたが、焙煎具合や豆の個性によっても印象が変わってくるかもしれません。

皆さんもさまざまな抽出方法を試してみて、お好みのコーヒーを見つけてみてはいかがでしょか。コーヒーライフがより充実したものになりますよ!

 

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