遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

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ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

たべる

お手軽逸品 非常食編

非常食はおいしい!?

東北大震災の後、非常食への関心も高まり、ネットでも多くの製品が紹介されている。
5紙共同防災意識調査報告書(首都圏・近畿圏で朝夕刊をセット購入する15~69歳の男女個人向けに2011.9月実施)
http://adv.yomiuri.co.jp/download/j-monitor/j-monitor201110.pdf
によると、「震災以降 あなたがとった防災行動は?」の第一位は「水や最低限の生活に必要な食量の備蓄(45%)」だった。

が、われら遊悠メンバーは、唯一、キムケン氏が「子どもの頃、母親が乾パンを備えていて、定期的に新しいものに取り替えていた。
その時は乾パンがおやつになった」というくらいで、他の面々は「今の非常食ってどうなってるの?」という状態。
そこで今回のお手軽逸品試食会は、非常食がテーマに。

■意外なほどのおいしさ、マイクロレボライス

賞味期限:未開封常温で2年間。各商品6パック1920円。

まずはマイクロレボライスシリーズを試食。
「いままでの製法では難しいとされたツブ感つや感もっちり感を可能にしたパックご飯」とある。
カレーピラフ、とり飯炭火焼、炊き込みご飯、北海飯を順にあたためて食べる。湯せんで15分、電子レンジなら2分であつあつが食べられる。

容器を掴んで開けるのは熱いので、ここはカッターを使用。

長期保存、大量湯せんに耐えるため簡単に開かないパッケージに。ナイフ等を使用

メンバーの感想は「予想以上に、おいしい!」
試食会を夕刻に実施したこともあり、「お腹が空いた」と言っていた無麓氏、一角氏は“本気食い”モード。
「北海飯は魚介の味、してる。うん」(ミキオ)
「特にあつあつのうちは、すごくおいしい」(萬琳)
炊きたて固ごはん好きの道行は、冷凍ご飯チンも極力避けるし、サトウのごはんも食べたことがない。
マイクロレボライスにも、先入観があったのだが
「あれっ、おいしいやん」(道行)

「まあ、我慢できる範囲」と厳しめの久子氏は、米はアルコールで取る主義なので、基準が人と違うかも?
「どの味が一番好き?」の質問に意見はバラけたがどのごはんも総じて好評であった。
「これやったら、非常時でなくても何かの時に食べても…」一見、食通らしき一角氏も太鼓判を押す結果となった。

見た目にも具材たっぷり感が(これは炊き込みごはん)

■箸も使わず食べられる戦闘糧食シリーズ

勢いづいて次のシリーズへ。
「戦闘糧食」。自衛隊の部隊からの移動時、演習時の食事用に開発されたものが、一般使用もできるようになった。ごはんものとおかずがある。

保存期間2年。1パック各630円。

おかずシリーズ。1パック各315円。

袋から押し上げつつ、手を汚さず、器も使わず食べられる。

袋から押し出して食べるのを想定したためか、ねっとりして、つぶ感はやや薄い。

「特殊な製法により箸が要らず封を開けてそのまま食べられます」
(下から押し上げて食べるので手が汚れません)というのが売りらしい。災害時も、できるだけ器等使いたくないし汚れものも増やしたくないので、これは便利だろう。

このシリーズのご飯ものは、この「押し上げて食べる」
ことを念頭にしたせいか、先に食べたレボライスシリーズよりねっとりして、米粒感が薄い気がした。
レボライスがわざわざ「つぶ感つや感もっちり感」を詠いあげているのに、改めて納得した。
それに写真のような形状で袋から食べながら「パエリア」と思うのは難しいかも。味は見た目にも大きく左右されるとつくづく思った(もちろん戦闘糧食なのでやむなしだが)。

同じ戦闘糧食シリーズのおかずも試食。牛豆煮、焼肉風、ウインナソーセージ。
「ウインナは塩辛い。肉は甘すぎる。これでは喉が渇く」
そろそろアルコールが欲しい時間なのでは?という状況は別として、久子氏の意見には、一同頷いた。
「でも、訓練で体力を消耗する自衛隊はもちろん、災害時は普通の人も、塩気や甘みを身体が欲する、みたいなことを考えてあるのでは?」(道行)
「うん、山とかアウトドアでの使用にも、それ当てはまるかも」(無麓)

「ごはんは、量もレボライスより一人分が多い気がしたけどそのあたりも考えてあるのかな」(久子)
もちろん、現時点での試食と、災害時とでは環境も違うだろう。

「山で食事するケースがあるけど、飯盒炊爨ってけっこう難しくて失敗するケースもあるし、手間も大変。
お湯を沸かせば食べられる、これらの非常食は、そんな時にも手軽ですごくおいしく感じると思う。助かる」
これは、アウトドア派の無麓氏・キムケン氏の意見。

マイクロレボライス・戦闘糧食取り寄せ先
http://www.m-revo.jp/15/15/

■5年間保存できるふっかふかのパン

未開封保存期間5年。1缶に2個づつパンが入っている。3缶セット1890円

最後に缶詰パンも試してみた。身障者の方々が製作しているという。
おたふくの缶はギフト使用も考えた非常食だろうか。
黒豆味、キャラメルチョコ味、パンプキン味。
ひと缶に2つづつ、パンが入っている。
缶から出してそのままでも食べられるが、レンジで20秒ほど
あたためると、ふかふかでよりおいしい。
「甘みが感じられるのが気になる」というのは左党の久子氏。

電子レンジであたためるとふかふかでよりおいしい。

確かにほの甘い。お子さんにも喜ばれる味かもしれない。
「缶に入ってるからつぶれないし、アウトドアに持ち歩くにもいいかも」(萬琳)
「何より、防腐剤など一切使用せず、5年保存できるっていうのがすごい」(久子)

缶入りパン取り寄せ先
http://yokokin.jp/

■火を使わずあたためる非常食!25年保存の備蓄食も!!

以上、ほんの一部の試食だが、今の非常食のレベルの高さを体験することができた。

「麺類の非常食はないの?」(ミキオ)という声が上がったがこの分野ではインスタント麺が幅を利かせているのかも。
(何か違った非常食麺をご存知の方、ご一報ください。)

多くの非常食の中で、乾きものをのぞくと、水を加えて食べるもの、食品自体に水を加えなくても、今回のように湯せんの必要のあるものといずれにしても水の備蓄は絶対条件だ。

「火を使わず、駅弁みたい暖められる機能のついた非常食は?」(萬琳)
という声が出たが、ネットで探すとありました!
セコムの非常食。水を使う発熱材で食品を暖める!
http://www.secom.co.jp/lp/goods/hijoshoku01/?sc.mc_id=li_ga00073&wapr=4eb63fa3
この他、なんと25年保存のものもあるとか。
「25年備蓄のサバイバルフーズをご存知ですか?
世界最大規模のフリーズドライ食品メーカーである米国のオレゴンフリーズドライ社が開発・製造する超長期保存が可能なおいしい備蓄食です」
http://www.bosaijoho.jp/topnews/item_5155.html

非常食も奥が深い。またの機会に試食会の第二弾も企画したい。

最後に、非常食の通販サイトと非常食に関するユニークなブログを紹介しておきます。
○非常食ドットコム
http://www.hijyou-syoku.com/

○「非常食で3日暮らす」
http://portal.nifty.com/special06/01/09/

安里道行
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