2014年04月17日
最近少しずつ暖かくなってきて、オフィスのポットでホットコーヒーを淹れることも減ってきました。それでも、「仕事のお供といえばコーヒー」という人は多いのではないのでしょうか。
冷たい飲み物がどんどんおいしくなってくる季節、今回はアイスコーヒーを比較することにしました。
比較するのは、手軽に楽しめる、パックのアイスコーヒー。
コーヒー専門店から3種類、CMでおなじみのメーカーから2種類、合計5種類のアイスコーヒーを比べてみようと思います。
左から、
イノダコーヒー
1940年に京都で創業。自家焙煎の豆でこだわりの味を再現。
丸福珈琲
大正から続く大阪の老舗コーヒー店。パッケージからも歴史を感じます。
キーコーヒー
こちらも全国にチェーン店を出す老舗。
ブレンディ
CMでおなじみ、株式会社AGFのコーヒーブランド。
ネスレ
スイス発祥。ネスカフェブランドで様々なコーヒー商品を展開。
以上の5種類のアイスコーヒーを、世代もアイスコーヒー好き度もバラバラの4人が比較しました。
メンバー1:ひるあんどん(40代男性)
コーヒーを飲む頻度は毎日1~2杯。
遠い昔、松田優作に憧れて飲み始めたようにも思いますが
彼のようにブラックではなく砂糖もミルクもたっぷり入れます。
メンバー2:レキジョ(20代女性)
コーヒーを飲む頻度は週に2、3回。
ミルクと砂糖をいれてコーヒーというより、カフェオレで飲みます。
メンバー3:ヒゲじい(60代男性)
シニアといえばコーヒー、ではなくもっぱら左党のアラ還です。
コーヒーはどちらかというと苦手。
メンバー4:オカメ(20代女性)
コーヒーを飲む頻度は週に2、3回。
(ダイエットも兼ねて)コーヒーは断然ブラック派。
まずは、どこのコーヒーかわからない状態にして、ブラインドで比較。
ブラインドでの試飲だけ、ゲストを加えて7人で順位をつけました。
おいしいと思った順に点数をつけていった結果は・・・
意外?にも、キーコーヒーが大半の支持を得て1位に。ダークホース出現です。
こだわりが表れるイノダと丸福は、好みによって票が割れるようです。
ブレンディとネスレは、ブラインドで比べたことで大量生産品ならではの味と香りが目立ってしまいました。
さて、ここからは好き勝手にコメントをつけながら、一種類ずつ吟味。
キーコーヒー
(オカメ)
まずは1位のキーコーヒーです!
あまりコーヒーにこだわらないからこその感想かもしれないけど、主張しすぎない味で、個人的にはすごく飲みやすい。
(ヒゲじい)
味はやや薄めで、苦味もあまり強くないから、コーヒーが苦手な私にもちょうどいいね。
香り・酸味・コク、のバランスがいいように感じたかな。
今回はパックコーヒーのだからかどれも香りがほとんどなかったけど、その点ではキーコーヒーは一番香りがあるなあ。
(レキジョ)
確かに、5つのコーヒーの中で、一番コーヒーの香りを強く感じるね。味は家で飲むドリップコーヒーに近い感じ。
値段も味の割にお手頃で嬉しいね。スーパーなど、手軽に買える場所にあったら買っちゃうかも。
(ひるあんどん)
他と比較してこその印象だと思うけど、確かに香り・酸味・コク、それに価格も非常にバランスの良く感じるかな。
さすが喫茶店向けのブランドだけあって、かなり高いレベルで多くの人に好まれる味に仕上げてあるんだろうね。
丸福コーヒー
(ひるあんどん)
さすが老舗喫茶店の看板を付けてるだけあって、濃さ・密度が高レベルだね。「どうじゃ!」っていう気合いみたいなのが伝わってくるようだわ。
ただ、アイスで飲むよりホットで飲みたいような味の方向性を個人的には感じたかな。理由はうまく説明できないけど・・・
(ヒゲじい)
味は濃い目だけど、嫌な苦味や酸味がなくて、ミルクやシロップを入れて飲むとおいしそう(ちなみに私はホットもアイスもミルク、砂糖をいれます)。
本店でホットコーヒーを飲んだことがあるけど、そっちも確かに濃くて苦かった気がするな。コーヒーが苦手の方でも楽しめる本格派の味、というところなのかな。
(レキジョ)
酸味が強いと感じたけど、味の好みはさておき、「高いコーヒー」という感じ。飲みなれたら美味しく感じるのかも。
コクがあるものの後味がすっきりして飲みやすかった。
ちなみに私は丸福珈琲のお店で飲むカフェオレが好き!
(オカメ)
ちょっと甘い香りが、私は苦手かも・・・
味は酸味が強くて全体的に濃いけど、すっきりした飲み心地。
お店のこだわりが強く出ているからか、他と比べながら飲むと、ちょっとキャラが濃すぎるかな・・・お店で飲んだらおいしいんだろうね。
イノダコーヒー
(ひるあんどん)
僕の地元・京都のコーヒーなので、よく知ってるよ。一番好きなアイスコーヒーです。
濃さ・密度も丸福コーヒーのさらに上を行くレベルだね。豆も自家焙煎のものを使っているし、5つの中では価格も含め王者の風格があるなあ。
今回は審査ということでブラックで試飲しているけど、この濃さ・密度はそのままよりミルクとシロップをたっぷり入れてこそ私が思う史上最強のアイスコーヒーになる気がするね。
(レキジョ)
味の系統は、酸味が強くて丸福コーヒーと似てるかな。
ただ、後味というか風味というか、上手には言えないけど、丸福よりもう一つ「高級感」を感じるね。
ひるあんどんさんオススメの、ミルクと砂糖を入れたアイスコーヒーを一度飲んでみたい!
(ヒゲじい)
私も地元は京都だから、時々お店で飲みます。
アイスコーヒーを飲むと、やっぱりアイスはイノダのものが一番だと感じるね。
ただ、ミルク・シロップ抜きだったので味の印象が違ったのかもしれないけど、試飲した時に、独特の「クセ」=酸味?に違和感を覚えたかも。その辺がコーヒー好きでない私にはわからないところかなあ。
(オカメ)
レキジョさんの言うとおり丸福コーヒーと似てるけど、こっちの方がコクがあるっていうのかな。こだわりのある人にぴったりはまったらすごくおいしいのかもしれない。
ただ、値段が高すぎるので、私ならもうちょっと安い方を選んじゃうかな。
ネスレ
(レキジョ)
香りはコーヒーの香りというか「コーヒーゼリー」の香り。
ブラックで比べるとやっぱりキーコーヒー、丸福、イノダには劣るね。
安いのでこれからくる暑い夏に氷とミルク、砂糖を入れてお茶感覚で飲むには良いかも。
(オカメ)
私も思いました!「コーヒーゼリー」。反射的にミルクを入れたくなるね(笑)
香りも味も親しみがあるから、おうちでちょっとコーヒーを飲みたいときにはいいかもしれないけど、「ゆっくりコーヒーを味わいたい」というのには向いてないかな。
(ヒゲじい)
淡白な味で飲みやすく感じるかも。良くも、悪くも一番、印象が薄かった。ミルク、シロップを入れると負けてしまって単なるコーヒー牛乳になるような…。
酸味が一番弱かったと感じたけど、その分には飲みやすかったかも。
(ひるあんどん)
普段何も思わず特価で山積みされているコレを買うことも多いけど、喫茶店系の3品と比較するとこの濃さ・密度共に驚くほど差があるんだね。
まぁ、夏の暑い時にウチで「冷たい飲み物」と割り切って飲むとか会社でちょっとお客さんに出すとかならこれでいいのでしょう。
ブレンディ
(ひるあんどん)
これもネスレとほぼ同じ評価かな。
ただ、厳密に言うならネスレよりさらにあっさりとしている感じ。
ネスレ共々大きな工場で大量に作られているんだろうなぁと想いを巡らせてしまうね。
(ヒゲじい)
うん、缶詰やパック食品にある独特の臭みを感じる。
コーヒーの味も酸味や苦味ではなく「エグミ」に近い。味は「薄い」という印象かな。
ブレンディ、と言うと美味しいコーヒーのイメージがあったけど、裏切られたなあ・・・ただ、私の場合はミルク・シロップ有りきなので、その辺りは入れてみたら感想が変わるのかもね。
(レキジョ)
香料が強いね。他のものと比べると、私はこの匂い苦手。
味はコクが弱くあっさりしていて、強めの香りとアンバランスな印象。今回は特に、ちょっとお高めの商品もあったのでよけいに差が出てしまったかも。
私もネスレと同様、ミルクと砂糖を入れて飲みたいです。
(オカメ)
うーん、ネスレより「コーヒーゼリー感」はないけど、香りも味もつくりものっぽい。
やっぱり、飲みたいときにさっと飲めるというのがブレンディ、ネスレの魅力かな。
ブレンディの方がさっぱりしているので、たっぷりミルクをいれてお風呂上りにぐいっといくにはいいかも(笑)
普段なかなか比べることのないパックのアイスコーヒー。実際目の前に並べて飲み比べてみると、香りも味も全く違うことには驚きでした。
香り、コク、酸味の3つの軸で点数をつけていったところ、結果はこうなりました。
ブラインドでの順位で2位だったイノダが、キーコーヒーに逆転。
バランスのよさが好評なキーコーヒーに対して、イノダ、丸福が見せたそれぞれのこだわりが個々の点数を伸ばしました。
今回はブラックでの比較でしたが、ミルク・シロップを入れたら点数が変わっていたかも、という意見も見受けられました。
・・・いかがでしたでしょうか?
味のバランスの好みは人それぞれ。
点数では語りつくせないところがコーヒーの魅力でもあります。
初めての味も、慣れ親しんだはずの味も、比べてみることで新たな発見がたくさんありました。
みなさんもぜひ自分好みの味を見つけて、暑くなる頃には、よーく冷えたベストなアイスコーヒーを楽しんでくださいね。
オカメ(キリンさんチーム)