遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

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ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

たべる

ソーダ、酎ハイしよう

最近、めっきり外で飲むことが減った。その分、家でのむ酒の量が増えてくる。ご多聞に漏れず「尿酸値」「体脂肪率」「腹部肥満率」が上昇。1年ほど前から、晩酌をビールから焼酎に切り替えた。
晩酌をやめれば手っ取り早いのだがそれができずの気休めのようなものだが…。焼酎もいわゆる「本格焼酎」ではなく、よりカロリーが低い「合成焼酎」に。

さて、晩酌をビールに切り替えると、ロックは強いので、お湯割りか水割り、ということになる。お湯割りは準備が面倒、夏場は暑苦しい。水割りはどうも平板で物足りない。
そこで「酎ハイ」、これがなかなかよろしい。スッキリとしているし、四季も問わない。炭酸水さえあれば、ややこしい準備もいらない。

しそ焼酎「鍛高譚」。合成焼酎に一部、本格焼酎を混和してしそのエキスを添加したもの。アルコール度数は20°。飲みやすく、女性にも人気がある。私はこれをケース(6本入で)購入して、毎晩、楽しんでいる。

最初はペットボトルに入った炭酸水をこだわりなく使っていたのだが、どうも「炭酸が弱い」。ペットボトルのものは缶入りや瓶入りに比べ、どうも炭酸が弱い気がする。「容器の強度」で原因ではないか、これが私の独断である。
それと容量が問題だ。ペットボトルのものは基本500ml入りである。これだと、大体、酎ハイをグラス2から3杯作ることができる。1杯目はいいのだが、どうしても2杯目、3杯目になると、炭酸が抜けて、締りのない酎ハイになってしまう。

各種炭酸水

左端が缶入り(190ml)。その左がガラス瓶入り王冠タイプ(190ml)とひねりキャップタイプ(350ml)。右端2本がペットボトルタイプ(500ml)。

瓶入りは炭酸も強く、容量も190mlと適量。見た目もいかにも美味しいそうだが、なにしろ重いし、空き瓶の処理も大変。値段も結構高い。そんな時、業務用の酒屋で190ml入りのアルミ缶のものを発見。
これなら、ちょうど酎ハイ、1杯分。なにより、1杯ごとにプシューと開けてグッとくる強い炭酸が楽しめる。業務用で価格も安い。30缶入りケースで約千円。

それからはもっぱら、その缶入り炭酸水で酎ハイを作ってきたのだが、問題もなくはない。まず、その缶入り炭酸水を売っている店が遠い。1日に3杯飲むと10日で1ケースがなくなる。夏だと1週間くらいしかもたない。同時に山のような空き缶がでてカミさんから文句がでる。

それと、以前から気にはなっていたのが塩分のこと。炭酸水にはナトリウムが含まれているものと、そうでないものがある。成分表示を見ると缶入りには確かにナトリウムが微量だが含まれている。血圧の高い私には、毎日ガブ飲みするものに微量とはいえ、塩分(ナトリウム)が含まれている、というのは好ましくない。
調べて見ると、炭酸水に含まれる塩分は非常に微量で、問題は無いソーダが。メーカーによってナトリウムが含まれるかどうかまちまちのようだ。

サントリーのソーダ。ソーダの中では高い部類。2種類のミネラルが添加されている。締まった味にするためであろう。ウィスキーによく合う?のかな。

 

ソーダの名門「ウィルキンソン」のペットボトルタイプ。値段は普通。ナトリウムなどの添加はゼロのタイプ。「ウィルキンソン」はやはり透明のガラス瓶入りがいい。

 

「神戸居留地ソーダ」の缶入り(190ml)。微量のナトリウムが入っている。原材料の標記にも「食塩」とある。

そこで、思い切って自宅で炭酸水が作れる、「ソーダ・ファウンテン」はどうかといっていたところ、カミさんが「テレビで安くて簡単なのが出ている」と教えてくれた。早速、ググってみたらどうやら「ツイスパ」というものらしい。

発売元はなんとあの「グルーンハウス」ではないか。PCマニアなら必ず知っているPCサプライの老舗である。最近、家電まわりも販売しているようだが、キッチングッズまで売っているとは知らなかった。
ホームページを見てみると、透明樹脂製で、これまでのソーダ・ファウテンの大仰さがない。お手頃価格が売りの「グリーンハウス」だけあって、炭酸ガスボンベもついて、送料込みで6,980円。
電源も不要、取扱いもやさしそうなので、即、アマゾンに注文。翌々日にはわが家に届いた。

送られてきたツイスパのパッケージ。横の小箱は炭酸ガスボンベ。散弾銃の弾丸のように10本づつ詰まっている。

注文したのは、器具一式に炭酸ガスボンベ(以下、ガス)6本がセットになった「スターターキット」6,980円とそれではさすがにすぐにガスがなくなるのでガスの20本セット1,480円。
段ボールを開けると、いかにも海外製のキッチン用品という感じのフルカラーパッケージが現れた。中には本体、ガス、取説に加えて、フルカラーのレシピ本が付属している。

器具といえば、ボトル部はもちろんノズル部分もほとんどが樹脂製で、これまでのソーダ・ファウンテンの重厚さはない。ただ、ボトルが透明なので、ガス放出の瞬間が見えるらしい。
まだ、何本か買い置きの炭酸水があったので、それを使い切った数日後、炭酸水を作ってみた。炭酸は水温が低いほどよく溶け込む(教科書で習いましたね)ので、浄水器の水をボトルに入れて1昼夜冷却ものを用意。規定量は900ml。ジュース等、水以外のものは720mlとなっている。
ノズル部にガスボンベをセッティング。そのノズルをボトルに差し込んでふたをする要領でクルクルと締め付けると、一気にガスは放出され、数秒間、水が沸騰したような状態になる。そのまま、1分間置けば出来上がり。

ガスボンベをノズル上部にセット。といいてもただ、入れるだけで、力もコツもいらない。

 

ノズルをボトルに差し込んで、ふたを閉める要領で締め込んでゆく

 

最後にグッと締め付けると、一気にガスが水中に放出され、泡立つ。泡が収まって1分ほど経てばできあがり。ノズルを抜いて別のふたをきっちり閉めればできあがり。

●「ツイスパ」を使った炭酸水の作り方の動画

あっけないほど簡単。さてさて、ボトルからノズルを外して、焼酎と氷の入ったグラスに注ぐとシュワシュワと泡立つ。早速、一口飲んでみると、確かに酎ハイになっている。
ただ、私が期待していた、鼻にツーンと来るような強い炭酸ではなく、良く言えばマイルド、悪く言えば、やや気の抜けた感じ。しかし、置いておいた気の抜けた炭酸のような感じではない。
まあ、これならいけるかと、いちよう、納得。残った炭酸水はペットボトル2本に入れて冷蔵庫に。出来上がった炭酸水、900mlだと酎ハイで約4杯ちょっと。毎晩飲むのは3杯くらいなので、微妙に残ってしまう。残りは夜、寝る前に飲んで、毎日使い切ることにした。

説明書によると、炭酸水の効用として「お通じが良くなる」「化粧水として肌にやさしい」「弱酸性なのでメガネや鏡の曇り取りに使える」などと書かれている。なんとなく、身体によさそうなので、もし、余っても次の日の朝に飲むなど、持て余すことはなさそう。
さて、先に書いた付属のレシピ本によると、水以外にもいろいろなものをスパークリングにできるようだ。麦茶や烏龍茶もいけそうだが、炭酸飲料が欲しいわけではないので、とくに興味なし。純米の冷酒があったので、それをスパークリングしてみた。

日本酒に炭酸を吹き込んでみた。たしかに、お米のシャンパンの味に。キレが良くなり、香りも強くなったように感じる。

シャンパンのようになるのかしらと想像しつつ、シュパー。水と違いかなり細かい泡がたつ。水以外のときは容量は720ml。出来上がりは確かにシャンパンのよう。グラスに注ぐロとやや大きめの泡がたつ。飲んで見ると、当然、キレがあるので、スッキリとして飲みやすい。香りも強くなるようだ。味もやや濃くなる感じ。夏の食卓にはいいかもしれない。

きりりと冷やして飲むと、すっきりした喉越しが増す。炭酸を入れる前に日本酒を十分冷やしておく必要がある

ただ、難点はシャンパンと同じく、作ると飲み切る必要がある。日本酒に弱い私には一気に四合はちょっとキツイ。来客の時には作るパフォーマンスも含めて喜ばれそう。
コストは器具代を別にすれば、ガス代が今回の分だと、20本で1,480円+送料500円、1本あたり99円。これだとちょっと高い。ネットで検索すると、期間限定ではあるが、50本、2500円というのを見つけた。これなら1本50円、なんとかカミさんに許していただける値段である。

ということで結論から言うと、重い炭酸水をしょっちゅう買わなければならない、私のような酎ハイヘビーユーザーには重宝な器具である。日本酒や他の飲み物をスパークリングできる楽しみもある。あと、使って意外だったのは、休日の昼など、今までビールを飲んでいたシーンで、炭酸水が代わりになること。さっぱりとして、却ってビールよりいいかもとも思う。それだけでも、余計なカロリーを取らなくて済む。難点としては、ガスがもう少し安くて、入手しやすければいいのだが…。

村井一角
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