遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

くらす

HuluとU-NEXT、VOD使いくらべ対決!

Hulu_and_U-NEXT

僕は、休日に家でごろごろしながらレンタルビデオを見て過ごすのが好きだ。仕事に疲れ果てた週の終わりには自宅に籠り、日がな一日ポップコーンをつまみながらビールでも飲んで映画やドラマを楽しみたい。自堕落なのは自覚しているが、体力と気力を回復するにはこれが一番なのだ。
しかし、ここに一つ問題がある。そう、レンタルビデオは、借りるにしろ返すにしろレンタルビデオ店へ行かなければならないのだ。休日にビデオを借りにわざわざ出かけるのは億劫だ。忙しさからうっかり返し忘れてしまい、延滞料金を取られるのも怖い。
そこで、前々から気になっていたビデオ・オン・デマンドサービス(以下VOD)を試してみることにした。幸運なことに、VODの中でも大手2社であるHulu(米国)U-NEXT(日本)が同時期に二週の無料キャンペーンを開催していた。せっかくなので同時に申し込んで、2つのVODサービスを比べてみた。

VODとはネット版ビデオレンタルサービス
そもそもVODとは何なのかについて先に説明しておこう。VODを略さず表記すると”Video On Demand”となり、視聴者の“要求に合わせて”(=On Demand)オンラインで映像コンテンツを提供してくれるサービスのことを指す。テレビや映画は一方的に放映しているので視聴者はそれに時間を合わせることになるが、VODは見たい映像を選ぶだけで好きな時に楽しむことができる。いわば、24時間年中無休のビデオレンタルをインターネット上だけでやってしまうサービスである。
使い方もビデオレンタルに似ている。決められた料金を支払う事で、配信事業者のサーバー上にある映画やドラマなどの映像コンテンツを自宅で楽しむことができる。料金体系は定額制や課金制など様々だが、わざわざ店頭へ行かずともインターネット環境さえあれば映画やドラマを自宅で見られるのは非常に便利だ。VODでより優雅な休日を過ごせるに違いない。

VOD

VODサービスを使うためには、インターネットに対応したテレビやBD/DVDレコーダー、パソコンやスマートフォンなどの機器が必要になる。サービスによって視聴可能な機械が異なるため、申し込みの前に各VODのホームページで確認し、わからなければサポートへ問い合せることをおススメする。

さて、それではいよいよ、2つのVODサービスを実際に使い比べてみたいと思う。

Hulu vs U-NEXT

料金:Huluの勝利!

Huluは月額980円で完全見放題だ。対するU-NEXTは、月額基本料1980円とその差は2倍。さらに、U-NEXTは作品によっては追加料金を払う必要があるのも悩みどころ。新作や人気のコンテンツを見ようとすると、さらなる課金が必要になってしまうのだ。気にせず使っていると請求書を見て唖然とするかもしれない。Huluの価格と安心感は魅力的である。

画質:引き分け!

画質については両者にあまり大差はない。と言うよりも、動画によって画質が異なるので評価が難しい。強いて言うならば、洋画はHulu、邦画はU-NEXTがそれぞれ高画質なものが多い印象だ。どちらのサービスもDVD相当、あるいは若干劣る程度の画質を有している。決して高画質ではないが、必要十分な画質はどちらも確保できていると感じた。

是枝裕和監督『誰も知らない』(2004年公開)
髪の毛に注目。U-NEXT(右)の方が黒がしまり、ザラつきも少ない。

サム・ライミ監督『スパイダーマン2』(2002年公開)
Hulu(左)では背中のメッシュや足先の模様まで確認できた。

対応機器の多さ:Huluの勝利!

HuluU-NEXTでは、どちらもネットに繋がるIPテレビやBD/DVDレコーダー、パソコン、スマートフォン、タブレットで視聴することができる。しかし、Huluの場合はそれに加え、PS3やWiiといった新型ゲーム機を使った視聴も可能だ。ちなみに、PS3には高度な画質補正機能がついており、Huluを通常よりも高画質で楽しむ事が出来るのでおススメだ。

新作登場スピード:U-NEXTの圧勝!
Huluが配信する映画は、基本的に放映から2年以上経過した旧作のみとなっている。米ドラマに関しては比較的配信スピードが早いので、その点は評価できる。対して、U-NEXTは映画配信をBD/DVDのレンタルとほぼ同時に行なっている上、放映中のドラマシリーズを追っかけで配信しているのだ。例えば、現在放送中の人気ドラマ「ガリレオ」も一話遅れで見ることができる(5/25現在)。これならうっかり見逃した時でも安心だ。しかも前シリーズやSPドラマまで用意されている充実っぷり!話題作や新作をチェックするのなら、圧倒的にU-NEXTをおすすめする。

洋画・洋ドラマの多さ:Huluの勝利!Huluの強みは本国米国から発信されるハリウッド映画や米ドラマの数の多さだ。洋画は500タイトル以上、洋ドラマは200タイトル以上(数千話)ととても充実している。しかも、「スパイダーマン」「24」といった人気どころをしっかりと抑えており、この分野では他の追随をゆるしていない(U-NEXTの洋ドラマはややマイナー作品が目立つ)。しかし、ほぼすべてが字幕なので吹き替えで楽しみたい人は注意が必要だ。

邦画・邦ドラマの多さ:U-NEXTの勝利!

 

U-NEXTは国内のテレビ局などと提携しており、邦画や邦ドラマをスピーディーかつ大量に配信している。特に国内ドラマの配信数は600タイトル以上と、Huluの30タイトルを大きく引き離して圧倒的な数を揃えている。さらに、バラエティ番組やアニメなどの国内コンテンツが充実しているのも嬉しいところ。日本のコンテンツを存分に楽しみたいのなら、U-NEXT一択だろう。

使いやすさ:引き分け! 

 

動画の探しやすさではU-NEXTが勝利。Huluの作品はジャケット画像で作品が表示されるため作品タイトルが若干わかりにくい。しかし、動画やページの読み込みの速さ、関連動画へのわかりやすいリンクや連続再生機能など、動画再生のみを考えるとHuluの方がシンプルで使いやすく感じた。U-NEXTと比較して、字幕がくっきりと見やすいのもポイントが高い。

Huluのジャケット一覧表示は映画に詳しい人にはわかりやすいかもしれないが…

 

Hulu_Winenr

総合:安心料金で魅力的なコンテンツを揃えたHuluの勝利!

正直、どちらのVODサービスが良いのかは人によって違うだろう。ざっくり分けると、洋画や米ドラマが好きならHulu、国内コンテンツや新作を楽しむならU-NEXTという選び方で良いかもしれない。
僕は結局Huluを選んだ!U-NEXTのラインナップの豊富さは魅力的だが、価格的にHuluの2倍以上の価値を感じなかったのだ。確かに動画数は多いものの、人気コンテンツの多くは別途料金が必要であり、普通にレンタルしたほうが安くなることもしばしば。対してHuluは米ドラマという明確な武器を中心に魅力的なラインナップを用意している。その上で月額980円というわかりやすく安心できる料金を提示しており、納得性が非常に高い。費用対効果という面で、HuluがU-NEXTから勝利をもぎ取った形だ。
ということでU-NEXTは一旦契約を解除し、これからはHuluを使って悠々自適な自堕落ライフを送ろうと思う。しかし、新作映画はHuluの配信を待っていられないので、レンタルビデオ店とHuluの併用に落ち着きそうだ。今後別のVODサービスを使う機会があれば、そちらもレポートしてみたいと思う。

Hulu : http://www2.hulu.jp/
U-NEXT : http://p.unext.jp/

 

Hulu_Unext_compl

ホームへ戻る