遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

あそぶ

「武者行列」が盛り上げる町 “まっちゃまち”

わが家の最寄り駅は、大阪市中央区松屋町。地元では“まっちゃまち”と呼ばれる人形卸の街だ。店頭は、雛人形、五月人形、花火、クリスマス用品、正月用品と季節を先取りして様変わりする、季節感満載の通りだ。
雛人形、五月人形など、少子化の昨今、売れ行きが心配になるが、季節になると、どこからともなく家族客が集まってくる。ひと頃の勢いはないにせよ、「雛人形なら、まっちゃまち」ブランドは顕在らしい?

人形店の看板があちこちに。まっちゃまち商店街。

心斎橋まで歩いても15分程度という地の利も活かし、最近、居住地として人気が高まり、マンション建築が相次いでいるのも、町の活気に貢献している。長堀通りを越えた、南の地域では“空堀界隈長屋再生プロジェクト”による、個性的な店舗が若者の人気を呼び、そうした人の流れを意識した飲食店のオープンも目につく。

さて、3月の日曜日。珍しく自宅マンションにいた私は、時ならぬ法螺貝の音にビックリ!驚いて自宅前の公園を見に行くと、甲冑に身を包んだ戦国武士たちが集まっている。えっ~!?
これは「松屋町春の陣~歩く五月人形」というイベントで、今年で6回を数えるとか(知らなかった。不覚!)。武者行列は商店街界隈を練り歩き、協賛店の前では「エイエイオー!」の勝どきを上げる。なんとも意気の上がるイベントだ。人形店では『まち博』として、時代ごとに分けた甲冑の展示が行われ、かぶとの試着会などもあるそうだ。
このイベントは、商店街の若手経営者たちの企画。市場の縮小など、さまざまな問題を前に「若い人にも人形の町まっちゃまちを知ってもらおう」と立ち上げたのだという。

平成の世に出現した兜武者の集団。歴女じゃないけどワクワクしますね。

 

夜、閉じたシャッターにもこんな掲示が。謂れある鎧兜も展示されている?

ユニークな町、人形の町まっちゃまちが歴史も残しつつ、発展してほしい!地元住民である私も、イベントの趣旨に大いに共感、うれしくなった。がんばれ、まっちゃまち! エイエイオー!

松屋町商店街サイト http://www.matuyamati.com/

安里道行
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