2014年08月22日
お盆も終わりましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
夏の楽しかった出来事に思いを馳せながら、最後の締めくくりとして線香花火を楽しむ方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな線香花火について比較してみたいと思います。
子供からお年寄りまでどの世代においても、とっても身近な線香花火ですが、いつからあるものなのか?その名前の由来は?種類は?など知らないことも多いのではないでしょうか。綺麗な花火を楽しむ前に、まずは線香花火について少しおさらいしてみましょう。
【おさらいその① 仏壇のお線香と関係はある?】
花火が上がった時の掛け声でも有名な鍵屋・玉屋が、江戸時代に線香花火を生んだと言われています。では、その名前の由来は何でしょうか? 昔は花火を香炉や火鉢の灰の中に立てて遊んだそうで、それが仏壇に供えた線香に似ているところから「線香花火」という名称になったそうです。
【おさらいその② 関東風と関西風?】
線香花火、実は関東風と関西風があり、その遊び方も違うというのをご存じでしょうか?
「長手」は下に向けるのですが、ななめ45°にすることで火球が落ちにくく長持ちします。
一方「すぼ手」は火鉢などに上向きに挿して楽しみます。関東風と同じように下に向けていませんでしたか?私はそうしていました・・(笑)こちらもななめ45°の上向きにすると長持ちするそうです。
【おさらいその③ 国産の線香花火は絶滅していた?!】
現在、国内で販売されている線香花火のほとんどが中国からの輸入品です。一時はその勢いに押され、純国産の線香花火が絶滅してしまうという事態に陥ったこともあったそうですが、なんとか復活させ丁寧な手仕事でこだわりの花火に仕上げています。
そこで今回の比較に使う花火は、すべて純国産にしています。また、見た目の違いが楽しい関東風「長手」で比較していきます。
今回比べるのはこの3つ!
(左から順番に)
山縣商店(三州火工)「大江戸牡丹」
筒井時正玩具花火製造所「蕾」
やまと花火「胱撫子(ひかりなでしこ)」
では、まずはパッケージと花火を見ていきます。
では、次はいよいよ火をつけて比較してみます。
花火観賞の際にぜひ注目していただきたいポイントは、火花の「起承転結」です。火をつけてから燃え尽きるまで、以下のように4段階で姿を変えていきます。
それぞれの現象には、花の名前があてられており、より風流さが増していますね。
この現象の変化がわかりやすいのは、「純国産」の線香花火と言われています。では実際にそれぞれに火をつけ、動画で見ていきます。
「大江戸牡丹」
・4工程の中の見せ場である「松葉」の火花が大きく、広がりがある。
・4工程のメリハリがあり、楽しめる。
・何本か試しても、いずれも花火が長持ちした。品質が安定。
「蕾」
・4工程のメリハリは大きくないが、繊細な火花がはかなげで線香花火らしい。
・花火の長さと太さのバランスが良く、揺られず持ちやすい。
・すぐ落ちて消えてしまうものがあり、バラつきが・・・?
「ひかりなでしこ」
・派手さはないが、4工程のメリハリがあり、各工程美しい火花が楽しめる。
・特に「松葉」のあとの「柳」の流れる火花が美しく秒数もあって、満足感が得られる。
・ボッボッという低い音も心地よく響く
〈比較結果〉
以上3つの線香花火を、4工程の変化のわかりやすさ、それぞれの工程の美しさ、燃焼時間などから総合的に判断し、5人がそれぞれ5点満点で点数をつけました
1位 ひかりなでしこ 25/25点
2位 大江戸牡丹 19.5/25点
3位 蕾 19/25点
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(内訳)
ひかりなでしこ
全員が5点満点!
大江戸牡丹
隊長:4、アンリ:4、若パパ:4、レキジョ:4.5、ハピ子:3
蕾
隊長:4、アンリ:3、若パパ:4、レキジョ:4、ハピ子:4
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どの花火もそれぞれ個性があって、とても魅力的な花火でした。こんな細い1本1本に4つの工程の変化を封じ込めた日本人の繊
皆さんも今年の夏、いい花火でいい夏の締めくくりを迎えてみてはどうでしょうか。
ハピ子