遊民悠民(ゆうみんゆうみん)

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ありとあらゆる情報が溢れるいま、役に立つ情報が見つけにくい。
20代から60代までの「遊民悠民」メンバーが、「遊ぶ」「暮らす」「食べる」をテーマに
さまざまなモノを比較し、レポートしていきます。

あそぶ

ニッポンのレジャー カラオケ機種比較

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今や”Karaoke”という外国語にもなっているカラオケは、誰もが一度は行ったことはあるニッポンの国民的娯楽。実はカラオケにもいろいろな種類があるのをご存じだろうか?

最近ではヒトカラ(一人カラオケ)専門店や楽器を貸し出している店など「カラオケ店」の形態も多様化してきているが、今回は基本中の基本「カラオケの機種の違い」について調べてみた。

導入数がダントツに多い2大カラオケ機器メーカーの最新機種、
JOYSOUND f1 (株式会社エクシング)
LIVE DAM (株式会社第一興商)
の2つを比較してみようと思う。

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取材メンバーは以下の三人である。

メンバー1:オカメ(20代女性)
カラオケ歴:10年ちょっと
好きなジャンル:ロック、アニメソング
カラオケ頻度:1~2週間に1回
三人の中ではかなりのカラオケヘビーユーザー。
今回の取材でもお店選びや現場でのガイド役を担う。

メンバー2:レキジョ(20代女性)
カラオケ歴:10年ちょっと
好きなジャンル:アイドルソング、90年代アニメソング
カラオケ頻度:半年に1回~2回
ちょっと頻度は少なめだが、三人の中ではごく普通の
社会人カラオケユーザー像に最も近いと思われる。

メンバー3:ひるあんどん(40代男性)
カラオケ行ってない歴:約15年
好きなジャンル:80年代 J-POP、歌謡曲
カラオケ頻度:年間ほぼゼロ
極度のカラオケ浦島太郎だが、この世代であまり外ごはん、
外飲みをしない層の大半はこの状態ではないだろうか。

さてこの三人、取材とはいえちょっとテンション上がり気味に二軒のお店をハシゴしつつ次々とポイントを見つけては、事細かに比較を始めるのであった。

比較その1 曲数(発売当初)

JOYSOUND f1:20万曲
LIVE DAM:13万5000曲(生音 約1万4500曲)

(オカメ)
JOYSOUND f1の方が圧倒的に曲数が多いみたいで、多い分アニソンやインディーズが揃っている感じ。LIVE DAMもメジャーじゃないアーティストのアルバム曲までいくときびしいけど、一般的な曲はほとんど入ってるから普通に楽しむには十分だと思う。

(レキジョ)
アニメや流行りのボーカロイド曲も充実してるJOYSOUND f1ならアニメ縛りのカラオケバトルとか楽しいかも。
LIVE DAMは曲数で負けても歌謡曲や演歌が充実しているという点がカラオケとして強いよね。それに一般的な電子音じゃない生音演奏版が多いのというのも気分が上がるし。

(ひるあんどん)
JOYSOUND f1の主装置はイルミネーションがキレイで、やたら美しかったひと昔前のカーオーディオのようで懐かしいなぁ。
LIVE DAMは良く言えば海外製高級オーディオっぽい風格がないこともないけど、比べちゃうとちょっと地味かな。それはそうと機械の見た目比べてる私は何?って感じですが…。

左がJOYSOUND f1の主装置。右がLIVE DAMの主装置。

左がJOYSOUND f1の主装置。右がLIVE DAMの主装置。

 

比較その2 音質

(オカメ)
皆さん知ってましたぁ?カラオケ音源って音の職人的な人が一曲一曲全パートを耳コピして作っているらしいですよ。

(レキジョ、ひるあんどん)
えぇ〜っ!マジですか!
なんだかアニメーターに通じる大変さを感じるよねぇ。

(オカメ)
おっと本題に戻りますが、JOYSOUND f1はロック好きの私としてはちょっと楽器の音がデジタルテイストで安っぽい印象が強いなぁ。作る人によるのか、曲によってクオリティもまちまち。その点LIVE DAMは音質がウリなだけあって、全体的に安定してますね。特に気に入ったのは生音演奏曲。音質がいいため本物曲との差が目立つけど、逆に完璧ではないところにライブ感があって気分が盛り上がるとも言える。

(レキジョ)
私もだいたいオカメさんと同じ印象なんだけど、特にLIVE DAMの生音演奏は本物のように聞こえた。最初に流れた時はあまりの迫力にビックリした。

(ひるあんどん)
店にもよるだろうけどJOYSOUND f1を検証したお店では、なんとスピーカーが「BOSE」製。(おじさんはブランド・権威に弱い)ただ、キラキラとした若向きの音とでも言うか、おじさんの耳にはちょっと辛く感じるね。これはおそらくBOSEの特性ではなくJOYSOUND f1の特性かな?
LIVE DAMはオリジナルのスピーカー(マーク貼付けの社外品かもしれないが)が、なかなか厚みのある高音質で私は好きだなぁ。

このお店はBOSEスピーカーのJOYSOUND f1だが三人ともLIVE DAMの音質に軍配。

このお店はBOSEスピーカーのJOYSOUND f1だが
三人ともLIVE DAMの音質に軍配。

 

比較その3 リモコン

(オカメ)
JOYSOUND f1のキョクナビは、ま、よくあるふつうのリモコンね。
ランキング検索はこちらの方がわかりやすい。でも最新のアニソンなどマニアックな曲が上位に来てることが多くて世間一般の流行曲ランキングとはちょっと違うかも…
LIVE DAMでは、タブレット型のスマートデンモクを初めて触ってみた。ふつうのデンモクよりもジャンル分けや選べる項目がたくさんあって、見ているだけで面白いね。年代別ヒット曲なども検索できるので、あまりカラオケに行かない人、あっ、ひるあんどんさんなんかも曲探しやすいんじゃないかな。

(レキジョ)
LIVE DAMはA4サイズほどあって大きく使いやすいね。みんなで覗き込みながら使えるので大人数で行く時に良さそう。

(ひるあんどん)
私もLIVE DAMのタブレット型がすごく使いやすく感じたね。大きさとグラフックインターフェイスの両方が効いてる感じ。さ、早速頬寄せ合って画面覗き込もうよ。ダメか。。

左がJOYSOUND f1のキョクナビ。右がLIVE DAMのタブレット型のスマートデンモク。

左がJOYSOUND f1のキョクナビ。
右がLIVE DAMのタブレット型のスマートデンモク。

 

比較その4 映像コンテンツ

(オカメ)
JOYSOUND f1は洋楽のライブ映像や、アニメ映像などが充実してて特定のファンにはうれしいのだろうけど、かなりニッチだね。
LIVE DAMでおもしろかったのが、宝塚歌劇団の映像。興味本位で入れてみたけど、なかなかお目にかかる機会のない映像だけに見入っちゃったなぁ。

(レキジョ)
J-POPなどのメジャーアーティストのライブ映像がいっぱいあった。ボーカロイドのライブ映像もけっこうあるね。総評としてはコンテンツの多いLIVE DAMかな。フリータイムなど長時間入る場合は特に楽しめそう。

(ひるあんどん)
すごく個人的に刺さったのがLIVE DAMのカラオケ背景映像にドキュメント番組みたいなのが流れるモード。特に人が歌っている時、飽きずに(失礼)聴いていられる感じがするよ。これアリだね。それにしてもやはり「宝塚」はインパクトあったなぁ。

左がLIVE DAMの宝塚歌劇。右がLIVE DAMの舞妓さんになるドキュメント映像。

左がLIVE DAMの宝塚歌劇。
右がLIVE DAMの舞妓さんになるドキュメント映像。

 

比較その5 採点コンテンツ

(オカメ)
まずJOYSOUND f1の分析採点Ⅲ。音程の表示がかなり細かいので、なかなかシビアかと思いきや意外といい点数がとれたりする。ビブラートやこぶしが入れば入るほど加算されていくので、ロングトーンで魅せる曲などはなかなか点数が上がらない。
次にLIVE DAMの精密採点DX。こちらは音程についてはやや甘い印象。リズム、安定性、抑揚、その他テクニックなどを総合的に見て判定されるので、歌った側としては多少シビアでも納得のいく採点結果。分析レポートもなかなか的を射ているかも。
ま、採点が忠実すぎるとちょっと気まずくなる時あるけど、個人的にはやはりLIVE DAM。

(レキジョ)
さすが、カラオケをボーカルトレーニングの場としても活用しているオカメさんらしい!私の場合、普段採点コンテンツを使わないので、詳しくないんですけど全国ランキングなどあるのには驚いた。上位にランクインすると盛り上がるね。

(ひるあんどん)
カラオケもほろ酔い気分で音痴自慢するのどかな時代は過ぎ去り、スポーツやゲームのように競い合う時代になったのかな。私はせめて学校や会社じゃないところでは点数コンプレックスを感じたくないなぁ(笑)

左がJOYSOUND f1の分析採点Ⅲ。右がLIVE DAMの精密採点DX。

左がJOYSOUND f1の分析採点Ⅲ。
右がLIVE DAMの精密採点DX。

 

比較その6 マイクエフェクト

(オカメ)
どちらの機種も大体できることは同じに思う。基本的にはお遊び要素だけど、性能はLIVE DAMが上。Perfumeが好きな人とかは一度テクノボイスエフェクトを試してみるといいかも。ただし、どちらもハウリングしやすいので耳をいたわって楽しむべし。

(レキジョ)
エフェクト機能全体の完成度はLIVE DAMかな。音声を変える系って盛り上がるだけでなく、多少の音痴もごまかせるので自信のない人には強い武器かもしれない。

(ひるあんどん)
歌唱に自信あるわけは毛頭ないけど個人的にはあまり声をいじらずに楽しみたい派だなぁ。それより、マイクとエコーの深さとオケのレベル調整が歌いながらリアルタイムでできる小さな手元リモコンが欲しいよ。ひょっとしてもうある?

左がJOYSOUND f1、右がLIVE DAMのマイクエフェクト画面。

左がJOYSOUND f1、
右がLIVE DAMのマイクエフェクト画面。

 

比較その7 カラオケ以外のオプション

(オカメ)
JOYSOUND f1は、ギターやベースを繋いで演奏できる機能が気になるなぁ。専門メーカーのBOSSと提携しているというエフェクト機能は評価がわかれているらしいけど。JOYSOUND f1導入店でも、設備によっては対応していないので注意しましょう。
LIVE DAMには目立ったオプションはないけど、映像コンテンツの一つとして、なんとドラマが見られる。カラオケに来てまでドラマを見ようという気にはなかなかならないけど、夜のフリータイムでぐったりしてきた頃に繋ぎとして入れると、スピーカーから出る音の臨場感も手伝って、意外とじっくり見てしまうかもしれないね。

(レキジョ)
JOYSOUND f1は会員になると設置カメラで動画や写真が撮れて、撮影した動画をUPして、お客さん同士がコラボできるのが新しいと思った。Youtubeでも「踊ってみた」や「歌ってみた」が流行ってるし、来店客のニーズをしっかりつかんでるね。

(ひるあんどん)
なんか進化しすぎててほとんどの機能が私には使えそうにないけど、ちょっと気になったのが、JOYSOUND f1のプロのコーラスのハモりと共に歌える「ハモリ★デラックス」かな。これは気持ちいいと思うよ。個人的にはバックが全員山下達郎の「アカペラ★デラックス」とか作ってほしいなぁ。

1が楽器接続端子、2が動画カメラ、3がハモリ★デラックス、 4がドラマのインデックス(1〜3はJOYSOUND f1、4はLIVE DAM)

1が楽器接続端子、2が動画カメラ、3がハモリ★デラックス、
4がドラマのインデックス(1〜3はJOYSOUND f1、4はLIVE DAM)

 

総評

(オカメ)
JOYSOUND f1
カラオケ玄人向け。曲数はDAMに比べ圧倒的に多いけど、メジャーな曲は大体どちらにもあるから、マイナーな曲や幅広いジャンルの曲を楽しみたいならこちらかな。アップされている他のお客さんの動画やアフレコ機能などを見るに、「お付き合い的なカラオケ」よりも「カラオケ仲間といくカラオケ」で選ぶとより楽しめそうに思う。
LIVE DAM
二次会のカラオケや、「機種の違いがよくわからない」という人にはこちらでしょう。やっぱり音がいいというのはそれだけ歌にも気合が入ると思うので、万人向けでありながらある意味こちらも一周回ってやっぱり玄人向け。(笑)

(レキジョ)
JOYSOUND f1
「カラオケ好きの人のためのカラオケ」。だから一人で行くヒトカラ率も高いんじゃないかしら。アニメ映像がたくさんと聞いていて楽しみにしていたけど、私が大好きな90年代のアニメは映像が少なかったような…(もう古いから?)。
LIVE DAM
まさに王道のカラオケって感じ。幅広い年齢層の人が楽しめると思う。懐メロもたくさん入っているし、会社の二次会などにはやはりピッタリ。私自身は普通に楽しむだけなので、プライベートで行くなら画質も音質も良いLIVE DAMの方かな。

(ひるあんどん)
JOYSOUND f1
ダントツの20万曲収録、インディーズやアニメソングにも強くて持ち込んだ楽器まで楽しめる…。これはまるで若い人が色々カスタマイズして思い思いのスタイルで競い合うスポーツ感覚のカラオケという感じ。ただ、感触が若すぎておじさんにはちょっと楽しみきれないところも、あるけどね。
LIVE DAM
全体の印象としては、高品位でおじさんに安定感や安心感を与えてくれるトヨタクラウンのような印象があったねぇ。JOY…に負けないくらい進化しながらも、私の記憶の彼方のカラオケの香りもほんのり残っているこの感じ、今後私がプライベートでカラオケに行く事があったら、ちょっと意識してLIVE DAMを選ぶかもなぁ。

お疲れさまでした。

お疲れさまでした。

 

 

Team キリン
カラオケ機種 比べてみました
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